訪問看護師でサバイバル!
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]
これからは訪問看護の時代!
そんな看護師サバイバルを生き抜くための方法のひとつとして、訪問看護師になることを提案します。
現在は看護師の職場というと、病院やクリニックが主流ですが、将来的にはそこに訪問看護ステーションが加わると思われます。
なぜなら、訪問看護ステーションの数は、ここ20年で右肩上がりだからなんです。1993年の訪問看護ステーションの数は277ヶ所でしたが、その後どんどん増えていって、2013年には6801ヶ所になっています。この20年で24.5倍も伸びているんです。
訪問看護は医療業界において、まさに右肩上がりの注目の業種であり、それだけ需要が高い分野です。そして、それは今後も続いていき、さらに訪問看護ステーションの数は増えて、訪問看護師の需要はどんどん高まっていくことが予想されています。
日本看護協会によると、2012年の訪問看護師の数は3万4000人ですが、2025年には最低でも5万人は必要になると言われています。
そのため、看護師バブルが来る前から訪問看護師になっておき、訪問看護のスキルを磨いておけば、看護師サバイバル時代が来ても困ることはなく、やりがいのある仕事を続けていくことができるんです。
訪問看護の需要が伸びている理由
なぜ、訪問看護の需要が高まっているんでしょうか?これには2つの理由があります。
人生の最期を自宅で迎えたい
1つ目は、人生の最期を自宅で迎えたいと考える人が増えていることです。今までは病院で看取ることがごく一般的で、2000年には病院で亡くなる人は78.2%で、自宅で亡くなる人は13.9%でした。
でも、緩和ケアという考え方が浸透したことや、考え方や価値観の多様化によって、自宅で最期を迎えたいという人が増えてきたんです。
厚生労働省の終末期の療養場所の希望調査によると、2008年では「最期まで自宅で療養したい」、「自宅で療養して必要になれば病院や緩和ケア病棟に入院したい」と希望する人は63.3%となっています。6割以上の人が、自宅での療養を望んでいるんです。自宅で療養するには、訪問看護師の存在は必要不可欠ですよね。
医療費削減政策
もう1つの理由は、医療費削減のための政策が進んでいることです。2012年の医療費は38兆5850億円で、10年連続で過去最高を更新しています。そして、この医療費の50%以上が65歳以上の高齢者に使われています。今後はさらに高齢者が増加しますので、このままいけばさらに医療費は増えていきます。
医療費削減のための政策には、平均在院日数の短縮や生活習慣病予防の徹底、ジェネリック医薬品使用の推進などがありますが、その政策の1つに訪問看護の充実があります。
訪問看護を使いながら自宅で療養するのと病院に入院するのでは、どちらが医療費が高いかは説明するまでもないですよね。
訪問看護師の魅力やメリット
では、実際に訪問看護師になった時のメリットを考えてみましょう。いくら訪問看護師の需要が高くなって、サバイバル時代が来た時に有利だといっても、魅力やメリットがなければ、訪問看護師になりたくないですよね。
訪問看護の魅力は、患者さんとじっくり向き合った看護ができることです。そして、訪問看護は患者さんの看護だけではなく、家族看護も重要な仕事になります。家族看護をしながら、患者さんの人生に寄り添っていけることが、訪問看護の最大の魅力なんです。
そして、訪問看護のメリットは基本的に日勤のみの仕事で週末は休日ということです。患者さんの自宅に訪問して看護をするわけですから、日勤のみで週末休みの勤務になるのは当然ですよね。
24時間対応をしていて、オンコール体制を取っているところもありますが、それでも病棟のような夜勤よりはずっと良いと思いませんか?
日勤だけで土日が休めるのであれば、家庭や育児と両立しやすいですし、規則正しい生活が送れますので、40代50代になっても続けていけるんです。
訪問看護のもう1つのメリットは、給料が良いことです。日勤のみで土日休みだと、お給料が安いのでは?と思うかもしれませんが、訪問看護師の平均年収は400〜500万円です。経験を積めば、600万円以上も可能なんです。夜勤なしでこのお給料であれば、満足だと思いませんか?
しかも、訪問看護は今後も診療報酬の改定で優遇されていくことが予想できます。診療報酬で優遇されれば、訪問看護ステーションの収入は増えますよね。さらに、訪問看護師の需要が高くなれば、訪問看護師のお給料が上がる可能性が大きくなるんです。
訪問看護師になる時のポイントは?
訪問看護師になるためには、訪問看護ステーションへ転職する必要がありますが、訪問看護ステーションを選ぶときのポイントをご紹介します。
オンコール体制の有無
まず1つ目は、オンコール体制の有無を確認しましょう。日本看護協会の調査によると、訪問看護ステーションの規模が小さいところは24時間対応をしていない割合が高くなっています。また、オンコール体制を取っているところは、月に何回くらいオンコール担当になるのかも確認しておきたいですね。
給与体系
2つ目のポイントは、お給料に関してです。訪問看護ステーションによって、給与体系が変わってきます。病院のように月給+ボーナスのところもありますが、年俸制を取っていてボーナスがないところもありますし、訪問件数による歩合制のところもあります。
そして、訪問看護ステーションは小規模のところが多く、昇給がないところも珍しくありませんので、昇給の有無もきちんと確認しておきたいポイントですね。
教育体制
3つ目は教育体制についてです。訪問看護師に興味を持っているけど、1人で患者さんを訪問してきちんと仕事をできるのかどうか不安という人も多いと思います。そういう人は、教育体制が整っているところを選びましょう。
入職してから1人立ちするまでの教育体制だけでなく、きちんとスキルアップしていきたい人は定期的に研修会があるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
訪問看護は、今後間違いなく需要が高まっていきます。そして、やりがいもあり、魅力やメリットが多いんです。看護師サバイバル時代が来る前に、訪問看護師への転職を考えてみてはいかがですか?
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