どんな看護師が大学病院の勤務に向いているでしょうか?
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]
大学病院に向く看護師と向かない看護師
すべての病院や、施設においていえることですが、仕事には「向き・不向き」があります。そのため、就職したのちに「こんなはずじゃなかった」と辞めることがあります。「こんなはずじゃなかった」・・・とは、「何」を求めていたのでしょうか?反対に、「絶対無理だと思った」といいつつ、看護師長まで勤め上げる看護師もいます。ですから、次に挙げる内容は、あくまで「参考までに」という受け止め方をして頂けたらと思います。
大学病院勤務に向いている看護師は?
看護業務に専念したい
大学病院は、圧倒的なマンパワーで、医療・看護・を含めた医薬分業がしっかりしています。そのため、看護師は診療補助や、その他の雑務のほとんどとらわれることなく、患者さんに向き合ってケアを行うことができますし、看護理論に基づき、看護の質のアップに力を注ぐことができます。
スペシャリストとしての進路を目指している
キャリアアップ・スキルアップをしたい(卒業後教育をしっかり受けたい)と考える看護師には向いています。看護の仕事は常に「学ぶ」ことが必要です。中でも大学病院の看護師の学習量は必然的に多くなります。教育機能を持っているため、専門教育にも積極的で、支援も十分得ることができます。特に、専門看護師、認定看護師の資格取得など、スペシャリストを目指す看護師には向いています。また、最先端の高度な医療についても知識・技術を高める機会があるため、それぞれに対する看護を学ぶことができます。
ジェネラリストとしての進路を目指している
大学病院は特定機能病院としての認可や、10以上の診療科目を備えています。「複数の診療科目を経験したい」という看護師には向いている職場だといえます。一般病院において、複数の診療科目を経験したいのであれば転職・離職を繰り返すことも少なくありません。転職のたびに、病院システムが違うため、労力も必要ですし、システムから覚えることで、時間も必要です。大学病院であれば、同じシステムの中で、移動することにより、「複数の診療科目を経験したい」という目的を達成することが可能です。広く、看護の知識・技術を学びたい看護師には向いている職場だといえます。
中途採用を希望(Uターン就職・復職など)
経験者は「即戦力」となりうるため、貴重な存在です。そのため、大学病院においてはよく「中途採用枠」での求人情報があります。大学病院は、「教育」する施設であるという観念があるため、中途採用や、復職などについてもプリセプター制度などの支援やクリニカルラダーによる評価に応じた、経験・技術の評価と、結果に基づいた支援を行いますので、中途採用の看護師でも、不安なくステップアップすることができます。
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