がんセンターとは?その実態は?
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]
がん
がん(悪性新生物)は、1981年以来日本人の死因のトップとなり、死因の30%を占めています。近年では早期発見・早期治療を行えば、完治可能な病気となっていますが、それでもまだ再発率も高く、死因のトップであることから、死につながる病気という認識を持っている人が多いと思います。さらに、日本人は生涯でがんに罹患する率が男性で54%、女性で41%と2人に1人が一生のうちに1度はがんに罹患するデータも出ています。
がんセンター
そんながんを専門的に診療・研究を行っている施設が、がんセンターなのです。がんセンターには、国立の施設、国立病院機構、公立(県立)の施設があり、現在全国に16ヶ所存在しています。がんセンターは、その地域のがん治療の中核を担っていて、地域の医療施設や住民などにも情報発信を行っています。
がんセンターは、「がん」という疾病に特化した病院となっていますので、がんに関しては世界でもトップレベルの治療や研究、技術開発、治験などを行っており、医療機器なども最新ものが揃っていて、がん専門の医師の育成なども行っているため、総合的に質の高いがんの最先端医療を提供しています。
がんセンターにおける看護師
がん看護は、がんの切除手術や放射線療法、化学療法、疼痛の緩和、ターミナル期のケアなど様々な場面で、それぞれ専門性の高い看護が必要になってきます、また、患者さんだけでなくそのご家族のケアも看護師の重要な仕事のひとつです。がん看護に興味のある看護師さんは、がんセンターで働くことをおすすめします。
なぜならがんセンターは、医療だけでなく看護においても質の高い看護を提供しているからです。がんセンターには、がん看護の専門看護師や、がん化学療法看護、がん性疼痛緩和、乳がん看護、緩和ケアなどの認定看護師が多く働いています。がん看護のスペシャリストとも言える看護師さんと一緒の職場で働くことは、自分のスキルアップ・キャリアアップに大いに役立つでしょう。
さらに、がんセンターは認定看護師や専門看護師の資格取得など、がん看護のキャリアアップを支援してくれるところが多いのも特徴のひとつです。がんセンターでがん看護のスペシャリストの看護師さん達と共に仕事をしていき、がん看護をもっと深く勉強したい、より良いがん看護を提供できるようになりたいと思ったとき、キャリアアップを支援してくれるのはありがたいですよね。それだけがんセンター側も、質の高いがん看護を求めていると言えるでしょう。
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