看護師のキャリアアップとは?
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]
看護師のキャリアアップとは?
看護師として病院で長年働いていると、自分の中の看護観なども固まってきて、ふと立ち止まり、「このまま今の状態で仕事を続けていって良いのか?」と疑問に思うこともあると思います。そんな疑問を持ったり、より看護を深めていきたい人におすすめなのが、キャリアアップです。
看護師のキャリアアップにはどのようなものがあるのでしょう。看護師のキャリアアップには、「進学」と「資格取得、」「それまでの経験を生かした新たな領域への転職」の3つに分けることができます。
看護師の進学
進学は専門学校卒の看護師なら短大や大学へ、大卒の看護師なら大学院へ進学するという道があります。看護技術ではなく「看護学」を勉強し、自分の中の看護に対する考え方を見つめなおし、自分の中の看護観を固めていく良い機会です。急性期、慢性期、母性、小児、老年、精神看護など様々な分野がありますので、自分が興味のある看護学の分野での研究ができると思います。
看護師の資格取得
資格取得は、看護師の分野だと認定看護師と専門看護師があります。より専門的で質の高い看護を提供するために作られた資格といえます。認定看護師には、救急看護、皮膚・排泄ケア、緩和ケア、感染管理、糖尿病看護など様々な分野があり、実務経験5年以上(そのうち3年以上は認定看護の分野で要経験)が必要で、6ヶ月の教育課程を受ける必要があります。認定看護師は年々増加してきており、2012年現在1万人以上の認定看護師が活躍しています。
専門看護師は、がん看護、小児看護、地域看護などに分かれていますが、5年以上の実務経験(そのうち3年以上は専門看護の分野で要経験)が必要であるのに加え、認定看護師と違い看護系大学院に進学し、修士課程を修了しなければならないので、少々ハードルが高いため、全国でも約800名とまだまだ数が少ないのが現状です。
自分の現在働いている診療科での看護をより深めたい場合には、この認定看護師や専門看護師に挑戦してみるのも良いでしょう。
看護師の転職
最後に新しい分野への転職ですが、主なものとして保健師や一般企業に勤める企業看護師などがあります。保健師は地域の人々の健康管理や健康相談などを通じて、疾病の予防や啓蒙活動を行います。保健師の資格が必要ですが、看護師時代に培った医学的知識やコミュニケーションスキルを生かせる職業です。また企業看護師である産業看護師や治験コーディネーターも看護師の経験が必要な職種です。
現状に満足せず、自分の看護観やライフスタイルに合わせたキャリアアップをしていきましょう。
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