キャリアアップを考える時の注意点
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]
看護師のキャリアアップ
新卒で看護師として病院で働き始め、ある程度経験を積んで一人前の看護師となった時、ふと立ち止まり「このままこの職場で働いていて良いのだろうか?」、「自分の理想とする看護をするためには、今後どうしたら良いのか?」など思うときもあるでしょう。そんな時に考えてほしいのが、看護師としてのキャリアアップの道です。
キャリアアップと言っても、看護大学や大学院へ進学したり、認定看護師や専門看護師の資格を取得したり、看護師経験を生かせる保健師や企業看護師へと転職したりと様々な道があります。
キャリアアップの注意点 1
キャリアアップを考える時に注意すべき点は2つあります。1つめがキャリアアップへのプランを考える時に、自分の人生設計も一緒に考えなければならないということです。男性看護師はともかく女性看護師の場合、結婚や妊娠、出産、育児などの人生の大きなイベントによって、働くスタイルを変えていく必要があります。独身者の場合は結婚の予定があるかどうか、既婚者の場合は配偶者の協力が得られるか、家庭との両立はできるのか、育児をしている方は育児をしながらキャリアアップをすることは可能かなどをしっかりと考えましょう。
1年後や3年後、5年後の自分の生活スタイルがどのようなものになっているかを把握して、その人生設計の中に、看護師のキャリアアップの計画を組み込んでいく必要があるのです。
キャリアアップの注意点 2
2つ目の注意点は、金銭面に関してです。いくつかあるキャリアアップの方法の中で保健師や治験コーディネーターなどの企業看護師への転職を考えている場合は別ですが、大学院への進学や認定看護師の資格取得の場合、働きながらキャリアアップするというのは、なかなか困難になってきます。
大学院の場合、夜間に講義がある大学院も増えてきていますが、それでも働くスタイルは変えなくてはいけないでしょうし、何より高額な学費が必要になってきます。また認定看護師の場合、日本看護協会が定めた教育課程を6ヶ月間指定の期間で受けなければならず、その教育課程は昼間のみ行われますので、働きながら認定看護師を目指すことはできません。病院によっては認定看護師資格取得のために研修期間も給料を出してくれる場合もありますが、休職扱いで資格取得を目指さなければならない場合も多いのです。
キャリアアップを考える時は、自分の人生設計にキャリアアップが無理なく組み込むことができるのか、キャリアアップのための金銭面での余裕はあるかなどをしっかりと考えて、キャリアアップの計画を立てるようにしましょう。
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