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神経内科の特徴と看護師の仕事、適性・スキル、給料アップ方法

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神経内科の特徴と看護師の仕事、適性・スキル、給料アップ方法

[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]

神経内科の特徴

神経内科は、脳や脊髄、神経、筋肉の病気を診る内科です。精神科や心療内科、脳神経外科と混同しやすいと思います。

 

精神科は精神疾患を、心療内科は精神科と同じような疾患を扱いつつも、精神面だけでなく身体面や社会面など統合して診療します。そして、脳神経外科は脳の疾患の中でも手術が適用になる疾患を扱っていますので、神経内科とは全然違う領域を扱っています。

 

神経内科は認知機能にまで影響が出る、また完治しない疾患を扱うことが多いのです。

 

神経内科で扱う主な疾患には、認知症やパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、重症筋無力症、てんかん、ギランバレー症候群、手術適用外の脳卒中、片頭痛、群発性頭痛などがあります。

 

神経内科は身体の一部だけでなく全身に影響を及ぼし、場合によっては精神面や認知機能にも影響がある疾患が多いこと、また治療には長い時間が必要であり、「完治」ではなくうまく付き合っていくこと、症状の進行を遅らせることが治療のメインになるケースも多々あることが神経内科の特徴と言えるでしょう。

 

神経内科の看護師の業務内容

神経内科の看護師の業務内容は、バイタルサインのチェックや点滴、採血、医師の診療の補助、日常生活援助など基本的には他の診療科と大きな違いはありません。

 

ただ、神経内科の場合は、疾患のために食事や排泄、歩行などの日常生活が思うように送れない患者さんが多いですので、食事介助や排泄介助、移動介助などの仕事の割合は、ほかの診療科に比べるとやや多めになります。

 

また、リハビリに関係する業務が多いことも神経内科の看護師の仕事の特徴です。医師や看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士などが協力してチーム医療を実践しながら、リハビリを行っている施設も増えてきています。

 

神経内科の看護師の役割

急性期の神経内科

神経内科の看護師の役割について考えてみましょう。まずは、急性期の神経内科の場合です。急性期だと脳梗塞や脳出血など脳卒中の患者さんが多くなりますが、脳卒中は発症後1ヶ月以内に再梗塞、再出血を起こすリスクが高いです。

 

再発すれば、それだけ命の危険や重い後遺症が残るリスクが高まりますので、急性期の神経内科の看護師は、バイタルサインの変化に注意し、異常の早期発見に努める必要があります。

 

回復期・慢性期の神経内科

次に、回復期・慢性期の神経内科の看護師の役割です。回復期や慢性期の患者さんはリハビリをしながら、病気とうまく付き合っていかなくてはいけません。そういう患者さんに対して、その患者さんの状態に合わせたリハビリの目標を立てて、リハビリへのやる気を引き出すことが回復期・慢性期の看護師の役割となります。

 

急性期と回復期・慢性期に共通する神経内科

そして、急性期と回復期・慢性期に共通する神経内科の看護師の重要な役割に精神的なケアがあります。ある日突然、痺れや麻痺が出て体が思うように動かなくなった、少しずつ病気が進行し自分ではできないことが増えていくというのは、想像を絶するほどのストレスです。

 

そのストレスは患者さん本人が抱えているのはもちろんですが、患者さんの家族も同様にストレスを抱えています。

 

神経内科の看護師は、その患者さんと家族の抱えているストレスを理解し、精神的なケアを行っていかなくてはいけないんです

 

神経内科に向いている人、必要なスキル

神経内科に向いている人はどんな人でしょうか?神経内科は入院が長期に及ぶ場合が多く、病気の進行を遅らせるための治療やリハビリを行っていく必要がありますので、神経内科で働く看護師さんとしては、粘り強い性格の人が向いているでしょう

 

患者さんが終わりが見えない治療やリハビリへのモチベーションが低くなった時でも、神経内科の看護師は地道に粘り強く、患者さんを支えていかなくてはいけません。

 

また、身体の一部分だけではなく、全身の看護をしたい人、また身体面だけではなく精神面、社会面など全人的な看護をしたい人も神経内科をオススメします

 

神経内科の疾患は、麻痺やしびれなど全身に影響を及ぼしますし、パーキンソン病やその他神経性の難病は徐々に進行していきますので、患者さんの精神面や社会面の看護も必要になります。

 

神経内科に向いているのは、粘り強い性格の看護師です。

 

どんな神経内科がオススメ?

では、神経内科で働こうと思ったら、どんな神経内科を選べば良いのでしょうか?まずは、あなたが神経内科の急性期に興味があるのか、回復期や慢性期に興味があるのかを明確にしましょう。

 

急性期の場合は脳卒中発症直後の患者さんが多くなりますが、回復期や慢性期は脳卒中でもリハビリ期の患者さんだったり、神経性難病の患者さんが多くなります。

 

神経内科の高度な医療を経験したい人は急性期を、リハビリ看護やチーム医療に興味のある人は回復期や慢性期を選ぶと良いでしょう。

 

そして、急性期に興味のある人はtPA静注療法を行っているかどうかをチェックしておくようにしましょう。tPA静注療法は脳梗塞の最先端の治療法ですが、副作用の可能性から脳外科の緊急手術を24時間いつでも行えるような病院でないと行うことができません。

 

tPA静注療法を行っている病院は、脳卒中発症直後の患者さんが救急搬送されてきますので、発症直後の超急性期の看護を経験することができます。

 

神経内科の給料と給料アップ方法

神経内科のお給料についてですが、神経内科は特別な手当が付くわけではありませんので、日勤のみの勤務だと月収20〜25万円、夜勤ありだと30万円前後が相場になります。

 

tPA静注療法を行っている病院は、基本的に大病院のみですので、そこで働けば給料はやや高めになるでしょう。

 

そして、資格を取ってキャリアアップしていくことで、神経内科での給料アップを狙いましょう。神経内科で役立つ資格には、急性期だったら集中ケアの認定看護師回復期や慢性期なら摂食・嚥下障害看護や脳卒中リハビリテーション看護の認定看護師があります。

 

認定看護師はちょっとハードルが高いという人は、日本運動器看護学会認定運動器看護師などの資格を取得することをオススメします。

 

これらの資格をとれば、自動的に給料アップに結びつくわけではありませんが、専門的な知識と技術を持っていて、それを活用して職場に貢献すれば、給料アップにつながる可能性が高くなります。

 

また、これから神経内科へ転職しようと思っている人は、あらかじめ「キャリアアップしたら給料を上げてくれるところ」という条件の神経内科を探しても良いでしょう。

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