准看護師の年齢別平均年収 【20代前半】
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]
【20代前半】准看護師の平均年収
看護職は、看護師(正看護師)と准看護師に分けられますが、准看護師の平均給与額がどのくらいなのか、正看護師と比べるとどうなのか気になりますよね。准看護師の平均給与額を年代別にまとめてみました。
まずは、20代前半の准看護師の平均給与額です。
男性准看護師 (20〜24歳) |
女性准看護師 (20〜24歳) |
|
年収 | 290万1,500円 | 292万1,100円 |
月額給与 | 21万9,700円 | 21万5,700円 |
ボーナス | 26万5,100円 | 33万2,700円 |
出典:厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査」
次に、正看護師や一般サラリーマン・OLの平均年収と比べてみましょう。
男性(20〜24歳) | 女性(20〜24歳) | |
准看護師の年収 | 290万1,500円 | 292万1,100円 |
正看護師の年収 | 387万9,500円 | 387万2,200円 |
一般サラリーマンの年収 | 265万円 | 231万円 |
出典:厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査」、国税庁「平成26年分民間給与実態統計調査」
20代前半の正看護師の平均年収は男性で387万9,500円、女性で387万2,200円です。男女共に准看護師は正看護師と比べて、かなり給与額が低いことがわかります。男女共に100万円近く低いですね。
これは、正看護師と准看護師の資格の違いによると言うこともできますが、実際の業務内容はほとんど変わらないため、給与額にがっかりし、正看護師との違いに不満を持っている人も多いのではないでしょうか?
一般サラリーマンの平均年収は男性(20〜24歳)で265万円、女性(20〜24歳)で231万円となっています。准看護師は国家資格ではないものの、専門職ですので一般サラリーマンよりは多少高い水準になっています。
20代前半の准看護師の年収アップのプラン
体力的にきつい仕事で夜勤もあることを考えると、准看護師はお給料が良い職業とは言えませんよね。
20代前半の准看護師さんが年収をアップさせるには、どうしたら良いのでしょうか?
もし、今もらっているお給料が平均よりも低い、もっとお給料をアップさせたいという場合は、規模の大きな病院へ転職することをおすすめします。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、10〜99人の小さな病院よりも、1,000人以上の病院の方が昇給率やボーナスが良いという調査が出ています。
准看護師の場合、学生時代に奨学金を借りていると、准看護師学校を卒業して約3年は指定の病院で働かなくてはいけないという制約(お礼奉公)があることが多く、希望の病院に転職できないこともあると思います。
そういう場合は、お礼奉公が終わってから、できるだけ大きな規模の病院に転職しましょう。
20代前半で個人病院から大きな総合病院へ転職した例では、基本給はほとんど変わらなかったものの、夜勤手当が1回7,000円から1万2,000円へアップしたため、月給が2万5,000円上がったというケースがあります。
また大きな病院は福利厚生が充実しているため、ボーナスはそれまでの約2倍になったそうですよ。
大きな病院で働くメリットは、お給料が上がるだけではありません。
大病院は高度で先進的な医療を行っているところが多く、若い時にそのような環境で働くことは、今後のキャリアを考えると間違いなくプラスになるはずです。
20代前半の准看護師さんが年収をアップさせるためには、正看護師を目指すという方法もあります。
20代前半の准看護師と正看護師の年収差は約100万円もあるのです。それなら、正看護師になったほうが生涯年収は上がるはずです。
また、大学病院などの500床以上の大規模病院は准看護師は採用しておらず、正看護師のみを採用しているところがほとんどです。
先ほどもお話ししましたが、規模が大きな病院ほど看護師の給料や待遇が良いんです。そういう面でも早めに正看護師を目指して、それから大病院に転職すると、将来的な年収アップにつながるのです。
20代前半の准看護師が正看護師を目指すなら、全日制の看護師養成学校に2年間通うか、定時制の看護師養成学校に3年間通い、看護師の国家試験に合格する必要があります。
養成学校に通う場合、中卒の准看護師の場合は3年間の実務経験が必要ですが、高卒の准看護師は実務経験は問われません。
定時制の場合は常勤の仕事をしながら学校に通うことが可能ですが、定時制の看護師養成学校は非常に少なくなっているのが現状です。
全日制の場合は常勤として働きながら学校に通うのは不可能で、週末限定のバイトや夜勤のバイト程度しか働けませんので、経済的な問題はクリアしておかなければいけません。
ただ、日本看護協会や看護師養成学校の奨学金制度を利用すれば、経済的な負担は少し軽くなりますので、現在の年収よりも生涯年収を重要視している人は、早めに正看護師の資格取得を目指すと良いでしょう。
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