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乳腺外科の特徴、看護師の仕事、適性・スキル、給料アップ法

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乳腺外科の特徴、看護師の仕事、適性・スキル、給料アップ法

[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師). more..]

乳腺外科は乳がん専門の診療科になります。

乳腺外科の特徴

乳腺外科は乳がんの患者さん、乳がん疑いの患者さんの診断から治療(オペや投薬)を行っている乳がん専門の診療科になります。

 

元々、日本人は欧米に比べると乳がんの発生率は低かったのですが、食生活の欧米化など生活習慣の変化に伴い、乳がんの発生率が上昇していて、現在では年間4万人が乳がんと診断され、2012年の統計では日本人女性の部位別がん罹患率は乳がんがトップとなっています。

 

日本人女性がもっとも罹患するリスクが高いがんが乳がんであり、その乳がんを専門に診療するのが乳腺外科なのです。

 

そのため、乳腺外科の患者さんのほとんどが女性であり、男性患者さんはごく少数であるという特徴があります。

 

また、乳がんの治療は手術が終わっても、入院・外来での化学療法、乳房再建術、その後の検診や予防のための化学療法等がありますので、1人の患者さんと年単位で長期にわたって関わる診療科でもあります。

 

乳腺外科の看護師の業務内容

乳腺外科の看護師の業務内容は、病棟の場合、一般的な外科に比べると、化学療法の看護を行う機会が多くなります。もちろん、オペ前後の看護も行いますので、オペ前の化学療法、オペ前・オペ後の看護、オペ後の化学療法と乳腺外科はがんの患者さんの看護を一貫して行うことができます。

 

また、形成外科と連携して、乳房再建術を行うところが増えていますので、がんの治療が終わった後の看護も行うことになります

 

乳腺外科の外来は、通院での化学療法を行っている患者さんへの化学療法看護や家族性乳がんのカウンセリングなど一般的な外来業務以外の専門性が高い業務を行うことになりますので、専門性を高めたい、自分の得意分野を作りたいという看護師さんにとっては、乳腺外科はピッタリの診療科と言えるでしょう。

 

乳腺外科の看護師の役割

乳腺外科の看護師の役割は、乳がん治療に立ち向かう患者さんを支えることです。がん治療は、身体的だけでなく精神的にも大きな苦痛を伴うものですよね。

 

特に乳がんは、オペで女性の象徴、女性のアイデンティティとも言える乳房を切除することがありますので、患者さんのショックはそのほかの部位のがんと診断されるよりも大きいことが多いのです。

 

そのような患者さんを支え、患者さんが納得できて、しかも効果が大きい治療やケアを受けることができるようにサポートしたり、再発の予防や早期発見ができるように継続的にケアをしたり、治療中や治療後もその人らしく、アイデンティティを保てるように支援することが、乳腺外科の看護師の役割であり、やりがいを感じる部分であると言えるでしょう。

 

乳腺外科に向いている人、必要なスキル

乳腺外科の看護師は、同じ女性として、女性特有の悩みを共有し、寄り添う必要があります

乳腺外科では、女性の象徴とも言える乳房を摘出しなければいけないこともあり、患者さんの精神的なダメージは計り知れません

 

そのため、乳腺外科の看護師さんは、相手の立場に立って物事を考え、患者さんに寄り添える人が向いています。同じ女性として、女性特有の悩みを共有し、寄り添う必要があるんです。

 

また、患者さんがどうしたいのか、治療に対してどう思っているのか等を聞き出し、それをケアに活かすためにも、コミュニケーションスキルはあったほうが良いでしょう。

 

また、乳腺外科はオペ前後の看護だけではなく、化学療法の看護など「外科」にとらわれずに、乳がんに関する治療全般を行いますので、看護師としての総合的なスキルが問われる診療科でもあります。

 

どんな乳腺外科がオススメ?

乳腺外科で働こうと思ったら、どんな乳腺外科を選べば良いのでしょうか?まずは、年間のオペ件数を調べてみましょう。オペ件数が多ければ、それだけ忙しい職場ではありますが、乳腺外科の看護の経験を積むのに適した職場になります。

 

また、形成外科と協力して、乳房再建術を行っているかどうかも乳腺外科を選ぶ上で、重要なポイントになります。

 

そして、近年は遺伝性の乳がんの認識が広がってきていて、遺伝性乳がんのカウンセリングを行っているところが増えています。遺伝性乳がんやその看護に興味がある人は、そのような乳腺外科を選ぶと良いでしょう。

 

病棟ではなく外来の乳腺外科を志望する人は、外来での化学療法を行っているかどうかをチェックしましょう。一般的に外来は専門性を深めにくいのですが、化学療法を行っている乳腺外科の外来なら、がん看護や化学療法の看護の専門性を深めていくことができます。

 

乳腺外科の給料と給料アップ方法

乳腺外科で働いた場合、給料はどのくらいになるでしょうか?乳腺外科で働いたからといって、特別な手当等はつきませんので、ほかの一般的な診療科と同程度の収入となります。

 

ただ、乳腺外科は基本的に大規模病院にしかありません。大規模病院は小規模な個人病院等に比べて給料が高めですから、看護師の平均よりはやや高めのお給料となるはずです。

 

目安としては、夜勤に入る病棟勤務の場合、経験5年目で年収450〜500万円、外来勤務だと年収400万円程度になります。

 

乳腺外科で給料をアップするには、乳腺外科で役立つ資格を取得して、スキルアップをしましょう。

 

乳腺外科で役立つ資格は、やはり乳がん看護の認定看護師です。そのほか、がん化学療法看護や、がん性疼痛看護、がん放射線療法看護の認定看護師の資格も活かすことができますし、がん看護専門看護師も良いでしょう。

 

また、認定看護師や専門看護師だけではなく、がん看護、乳がん看護を深めていけば、その分職場に貢献することができますので、それを評価されれば、乳腺外科で給料アップを狙えるでしょう。

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