小児科勤務に向いている看護師・小児科の選び方・給料アップの方法
ツイート小児科に向いている人、必要なスキル
小児科に向いているのは、やはり子供が好きな人です。毎日子供と接しますし、しかもその子供は病気や怪我で苦しみ、治療が嫌で泣き叫び、暴れることもありますので、子供が好きでないと小児科で仕事は勤まりません。逆に言うと、子供が好きであることが、小児科の看護師に一番必要なスキルと言えるでしょう。
そのほか、手先の器用さも求められます。一般的な大人用のものに比べて、小児用の医療器具は全てが小さく、それを使用するのは慣れるまでとても大変ですし、高いスキルが要求されます。
また小児科にいると、点滴の針を固定しているテープなどに子供が喜ぶようなキャラクターの絵を描いたりすることも日常茶飯事です。子供に「絵を描いて!」と頼まれた時に、ササッと上手に絵を描けるような器用さがあると、小児科に勤める上で役立つでしょう。
さらに、子供は大人に比べて、一気に状態が悪くなりやすい傾向にありますので、ちょっとした変化に気づくことができる観察力も必要です。特に、乳幼児は自分の症状を言葉に表して伝えることができませんので、ちょっとした表情の変化やバイタルサインの変化などに気づき、それを子供の状態に照らし合わせて考えることができると、子供の急変を未然に防ぐことができます。
どんな小児科がおすすめ?
小児科への転職を考えている人は、どんな小児科を選べば良いのでしょう?
将来的にも小児看護に携わりたい、小児看護のスペシャリストになりたいという人は、各地の県立子ども病院などの小児専門病院をおすすめします。
小児専門病院は、地域の小児医療の中核を担っている存在で、未熟児や先天性疾患、小児がんなど高度な小児医療を行っているところですので、小児看護の様々な経験を積むことができるでしょう。
また、最近は小児専門の3次救急やICUなどを備えている小児専門病院も増えてきていますので、小児救急や集中治療に興味のある人は、そのような病院を探してみましょう。
そのほかの小児科は、総合病院の小児科病棟や小児科外来、小児科クリニックなどがあります。外来やクリニックは、重症の子どもはいませんが、風邪や胃腸炎、喘息など日常生活に根付いた疾患を看ることができますので、小児専門病院とは違った経験を積むことができると思います。
小児科の給料と給料アップ方法
小児科で勤務すると、どのくらいのお給料がもらえるのでしょう?小児科特有の手当てなどはありませんので、お給料はほかの診療科と変わらず、外来やクリニックなど日勤のみの勤務の場合で月給20〜25万円、夜勤ありの病棟勤務の場合25〜30万円程度が平均となっています。看護師の年収の全国平均は、約470万円ですので、この額を目安に転職先を探すと良いでしょう。
小児科で働きつつ、お給料をアップさせたいという場合は、夜勤の72時間ルールが適用外となるNICU(新生児集中治療室)やGCU(継続保育室、回復治療室)などへの配属希望を出すと、夜勤回数が増えますので、その分夜勤手当が多くなります。
また、小児科で役立つ資格を取得し、キャリアアップしていくことで給料をアップさせるという方法もあります。小児看護専門看護師や小児救急看護認定看護師、新生児集中ケア認定看護師などの資格を取得すると、業務の中でその高い専門性を生かしていくことができますので、給料アップに近づけると思います。
専門看護師や認定看護師の資格はハードルが高いという方は、PALS(小児二次救命処置)やPEARS(小児急変対応)のプロバイダーコースを受講したり、小児アレルギーエデュケーター制度を受講してみると良いでしょう。
専門看護師や認定看護師以外の資格を取得しても、すぐに給料アップにはつながらないかもしれませんが、専門的な知識や技術を持てば、それだけ職場に貢献でき、昇進・昇給につながる可能性が増えますし、違う小児科に転職した時も、その専門性を評価してもらえれば通常よりも高いお給料をもらえるかもしれません。