小児科の特徴・看護業務の内容・メリットについて|【診療科別】給料・年収・待遇のアップの秘訣|看護師の給料を比較|年収アップの秘訣教えます!

小児科の特徴・看護業務の内容・メリットについて

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小児科の特徴

小児科は、その名のとおり「小児=子供」を専門に扱う診療科です。成人対象の診療科の場合、最低限「内科」と「外科」に分かれていて、さらに臓器や部位によって細分化されています。

 

でも小児科の場合は、小児科と小児外科に分かれているところもありますが、基本的には内科系疾患も外科系疾患も「小児科」で診ることがほとんどです。また、対象年齢も新生児から中学生まで(子供の頃からの疾患の場合は高校生も)と幅広く、それぞれの発達段階によって、バイタルサインの正常範囲や薬剤の投与量、起こりやすい健康上の問題などが全く異なります。

 

そのため小児科は、小児専門という狭い領域を扱うかのように思えますが、子供がかかるあらゆる疾患の知識とすべての発達段階に対応できる知識が必要になるため、小児科は決して狭い領域ではなく、むしろ幅広く膨大な知識量が求められる診療科と言えるでしょう。

 

また、小児科の特徴として、成人対象の診療科よりも家族(保護者)の協力が必要不可欠であるという点があります。一般病棟の場合、24時間看護ですので、入院患者さんへの付き添いは必要なく、面会時間も制限されています。

 

でも、小児科の場合は、子供の身の回りの世話や精神的なサポートの問題で、家族の付き添い入院が必要になります。家族が患者である子供の身の回りの世話や精神的なサポートをすることで、治療がスムーズに進むのです。

 

小児科の看護師の業務内容

小児科の看護師の仕事は、医師の診察の補助やバイタルサインのチェック、点滴や採血、服薬の管理、食事介助や排泄介助、清潔ケアなどが主な仕事です。このように小児科の看護師の仕事を文章にしてみると、一般的な診療科と同じように見えますよね。でも、小児科は患者さんが子供ですので、一般的な診療科にはない苦労がたくさんあります。

 

例えば、点滴をする時のことを考えてみましょう。小さな子供は、大人に比べて血管が細いですよね。それに、血管が見えにくいんです。そのため、点滴のラインを確保するだけでも大変ですし、それに加えて子供は痛い治療をすると、泣いて暴れたりしますので、うまくなだめつつ、できるだけ痛みが少ない方法でサッと点滴を入れなくてはいけません。

 

点滴を入れた後も大変です。大人であれば、点滴を自分で抜くことはほとんどありませんが、子供の場合は自分で引っ張って抜いてしまうケースが多々あります。そのため、固定をしっかりしつつ、固定テープに絵を描いて、子供と抜かないように約束したりして、自己抜去を防止しなくてはいけません。

 

このように小児科の場合、たった1つの仕事でも、ほかの成人対象の診療科と比べて、高いスキルや様々な配慮が必要であり、苦労や大変なことが多くあります。

 

また、小児科の看護師の大きな役割のひとつとして、家族看護があります。子供が入院になったというだけで、精神的に追い込まれる親が多いので、家族の精神的なケアが大切になります。

 

また、子供が入院となると、家族が付き添い入院をしなくてはいけません。母親が専業主婦だったり、祖父母が近くに住んでいて、全面的に協力を得られるという環境であれば、何とか乗り切れますが、そうでない家族もたくさんいます。

 

仕事が終わったら、真っ直ぐ病院に来て、翌朝病院から仕事に出かけるという生活を余儀なくされる人も少なくありません。そういう人は体力的にもハードで疲労困憊になりますが、「子供のため」と頑張りすぎてしまう傾向にありますので、家族が少しでも休める環境を作ってあげる等の対応していく必要があります。

 

小児科の看護師のメリットとデメリット

小児科で働く場合のメリットとデメリットを考えてみましょう。

 

まずは、メリットからです。小児科は、子供に関する全ての疾患が集まってくる診療科で、一般的には外科と内科の区別もありません。そのため、ありとあらゆる疾患の看護をすることができ、幅広い知識を得ることができます。

 

さらに、新生児から中学生まで発達段階に応じた健康上の問題を考慮しながら看護をしていきますので、臨機応変に対応したり、物事を柔軟に考えていく能力が身につくでしょう。

 

そして何より、子供の笑顔を見たり、元気になって退院していくところを見ると、小児科の看護師として、大きなやりがいを感じることができるでしょう。

 

次に、小児科でのデメリットについてです。小児科のデメリットは、患者さんが子供であるため、意思疎通を取れないこともあるという点です。特に乳幼児では、「快・不快」、「好き・嫌い」程度の意思疎通しか図れないこともあり、「患者さんの意思を第一に考えて、看護をする」、「患者さんと話し合いながら、看護計画を立てる」ことは難しいかもしれません。

 

また、親への対応が難しく、ストレスを感じることがあるというデメリットもあります。「子供=元気」というイメージは誰でも持っているものです。元気であるはずの子供が入院となったら、動揺しない親はいませんよね。そして、できるだけ早く治してほしいと思うものです。また、治療や検査にはどうしても痛みを伴うものがあり、泣き叫ぶ我が子を見るのが辛いと感じます。

 

そのようなストレスを看護師や医療職者にぶつけてきたり、厳しいクレームを言ってくることもあります。大切な子供の命を病院に預けているのですから、必死になるのは仕方ないことですが、看護師としは理不尽に感じることもあるでしょう。

 

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