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緩和ケアの特徴と業務、看護師の役割

緩和ケアの特徴

すべての苦痛を和らげるための病棟が緩和ケア病棟

日本人の2人に1人はがんにかかり、3人に1人はがんで亡くなっています。がんになると、身体的な痛みや症状のほかに悲しみや死への恐怖など様々な苦痛を持つようになります。がんの患者さんが持つすべての苦痛を和らげるための病棟が、緩和ケア病棟なのです。緩和ケア病棟は、別名ホスピスとも呼ばれています。

 

病院の治療の目的は、基本的に「検査・診断・治療・延命」というものですが、がん患者のケアはこの「検査・診断・治療・延命」だけでは限界があるとして生まれたのが、緩和ケア・ホスピスなんです。

 

緩和ケアは1967年にイギリスで発祥しましたが、日本では1981年に初めて緩和ケア病棟が作られ、2014年全国に321施設が緩和ケア病棟を持つようになりました。そして、緩和ケアの重要性が広く認識されてきていますので、今後もさらに緩和ケア病棟は増えていく見込みです。

 

緩和ケアという性質上、緩和ケア病棟を持つのは、キリスト教系の病院が多いのですが、キリスト教でなくても働くことができます。

 

緩和ケアの看護師の業務

緩和ケアの看護師の業務・仕事内容は、患者さんの日常生活ケアや内服薬の管理などが主な仕事になります。これを見ると一般病棟の看護師の仕事とそれほど変わらないと思うかもしれません。

 

でも、一般病棟の看護師の仕事の目標は患者さんの回復ですよね。でも、緩和ケアは患者さんの痛みを取り除くことが目標になります。

 

ですから、一般的なケアである清潔ケアや食事介助、排泄介助など以外にも、車椅子で外に散歩に行ったり、季節ごとの行事を病棟で行ったり、音楽会を開いたり、ペットと一緒に過ごせる環境を整えたり、お酒を飲めるようにしたりと、一般病棟では考えられないようなケアも積極的に行います。

 

また、痛みを緩和させるためには、医師だけでなく薬剤師や栄養士との連携も必要になりますので、チーム医療を実践し、各職種と情報を共有し、連携の橋渡し役になることも緩和ケアの看護師の仕事の1つです。

 

緩和ケアの看護師の役割

緩和ケアの看護師の役割は、患者さんの痛みを取り除くことです。いかに苦痛を取り除きその人らしく過ごせるか、いかに安楽の状態を保てるか、そして穏やかなまま旅立ってもらうか、その手助けをすることが緩和ケアの看護師の役割なんです。

 

がん患者は、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルな苦痛の4つの痛みを感じていると言われています。この4つの苦痛を取り除くには、患者さんに寄り添い、より深く患者さんを理解する必要があります。

 

また、家族ケアも緩和ケアの看護師の重要な役割の1つです。患者さんの死期が近いことを受け入れられない家族、亡くなった後の喪失感が大きい家族に対して、事実を受け入れて前を向いてもらうような家族ケアをしていく必要があります。

 

看護師は、「患者さんが元気に退院していくのを見るとやりがいを感じる」という人が多いですが、緩和ケア病棟では「元気に退院していく姿を見る」というやりがいを感じることはできません。

 

でも、患者さんの最期に携わる、立ち合わせてもらい、その旅立ちの手助けをするというやりがいを感じることができます。

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