消化器科の特徴・看護師の業務内容・役割|看護ラボ kango-labo.com

消化器科の特徴・看護師の業務内容・役割

消化器科の特徴

消化器科はがんの他、消化器がうまく動かないことによる機能的な疾患も多い

消化器科というと、「消化器外科」と「消化器内科」に分かれることがありますが、ここでは「消化器科=消化器内科」としてご紹介したいと思います。

 

消化器科に多い疾患は、やはり「がん」です。食道がん、胃がん、小腸がん、大腸がん、膵臓がん、肝臓がん、胆嚢がんと消化器科で扱う臓器のほとんどで、がんが発生します。

 

消化器科に入院してくるがんの患者さんは、手術済みまたは手術適応外という人がほとんどですので、抗がん剤による化学療法や放射線療法での治療が主な治療法となります。

 

また、一般的な診療科で扱う疾患は腫瘍や炎症、潰瘍などの器質的な疾患が多いのに対して、消化器科は便秘や胸やけ、逆流性食道炎など消化器がうまく動かないことによる機能的な疾患も多いんです。

 

そして、消化器科の主な症状である便秘や胃痛、胃もたれ、嘔吐、食欲不振などは、消化器以外の疾患が原因となることも多いですので、消化器科で働く看護師は消化器科以外の疾患の知識も必要となりますし、ほかの診療科とのスピーディーな連携を求められることがあります。

 

消化器科の看護師の業務内容

消化器科の看護師の業務内容は、外来やクリニックは医師の診療の補助や検査介助などが主な仕事となり、病棟の場合はバイタルサインのチェックや点滴、採血、服薬管理、清潔ケア、診療補助が主な仕事内容ですので、基本的にはほかの診療科とそれほど違いはありません。

 

ただ、消化器科に多い業務内容はあります。それは、化学療法や放射線療法の看護や内視鏡治療の介助・看護です。

 

消化器科に入院しているがんの患者さんは、基本的に手術は受けません。手術をするのであれば、消化器外科に入院しますよね。そのため、消化器科のがんの患者さんの治療法は、化学療法や放射線療法になるんです。

 

化学療法と放射線療法の看護は、どちらも専門的な知識が必要ですし、副作用も出やすいので、副作用に対する看護も大切になってきます。

 

また、消化器科は内視鏡による治療や検査が多く、内視鏡治療や検査の介助だけでなく、治療前の準備や患者さんへの説明、前処置なども消化器科の看護師の仕事になります。

 

消化器科の看護師の役割ややりがい

消化器科の看護師の役割は、食事を満足に取れない患者さんへの説明や配慮です。消化器科の患者さんは、消化器に何らかの疾患を抱えている状態ですので、健康な時と同じような食事を取れないことが多いんです。

 

カロリー制限や蛋白制限、脂質制限などの制限がある食事の人もいますし、ミキサー食や流動食の人もいます。それどころか絶飲食の人もいますよね。

 

そういう患者さんに対して、なぜ食事の制限があるのか、その制限はいつまで続くのか、いつになったら普通の食事ができるのかなどをきちんと説明することや食事制限がない患者さんとは別室にするなどの配慮をすることは、消化器科の看護師の大切な役割です。

 

健康な人の場合、「たかが食事」と考えがちですが、食事はQOLを大きく左右するものですし、食事が人生の楽しみの1つという人もいますので、消化器科の看護師だからこそ食事を満足に取れない人の悩みを理解し、寄り添う必要があるんです。

 

次に、消化器科の看護師のやりがいについてですが、やはりがん看護を専門的に行うことができるという点になります。がん看護といっても、疼痛ケア、化学療法、放射線療法、緩和ケアと幅広いですし、それぞれ専門的な知識や技術も要求されます。

 

また、痛みや副作用は個人差が大きいですので、患者さん一人ひとりに合わせた看護が必要になります。専門性が高く、個人差が大きいですので、がん看護は大変な部分も大きいですが、試行錯誤しながら患者さんに合わせたケアを行うことで、少しでも痛みが和らいだり、副作用が改善したら、その分大きなやりがいを感じることができますよね。

 

つづきを見る>>

 

【看護ラボ kango-labo.com】 トップページへ

消化器科の特徴・看護師の業務内容・役割関連ページ

消化器科勤務の適性、必要スキル、消化器科の選び方と給料アップ

このページの先頭へ戻る